不連続変形法を用いた地すべり移動予測
制作:応用地質(株)

不連続変形法(Discontinuos Deformation Analysis:DDA)は、G.H.Shiによって開発され、任意形状の弾性体多角形ブロック(要素)の集合体における変位・変形を、動的、準静的に解析する手法である。近年、落石解析においての適用が活発で、地すべりの移動挙動予測への適用も注目されつつある。

1.解析手法の概要

地すべりの移動は、一般的にすべり、回転運動、衝突で代表されるが、DDAでは、これらの運動形態をブロック間相互の接触、すべり、分離で表す。以下、DDAの基本的な定式化を示す。

2.地すべりの移動予測解析への適用

DDAの地すべりへの適用は、地すべりの亀裂や割れ目の方向性を反映させた地盤モデルを作成することから始まる。このとき必要な物性値は以下の通りである。
・すべり面の内部摩擦角
・移動土塊の単位体積重量
・移動土塊の弾性係数
この中で、地すべりの移動距離に最も大きく関係するのが土塊移動時のすべり面の内部摩擦角である。 今のところ、これらの物性値は調査や試験で設定する方法がまだ確立されていない。実際の解析では、解析対象地すべりの付近での地すべり移動実績などを用いて、逆解析で物性値を設定し、対象地すべりの移動解析に適用することが一般的である。そのため、現段階では付近に適当な地すべりの実績が無い場合での適用は、一般的な見地による物性値を設定することも考えられるが、予測精度に影響を与えることが考えられる。今後、多くの適用実績を蓄積することにより、物性値の設定法を確立することが期待される。以下に適用例を示す。