都道府県名

宮崎県

面積

7,735km2

人口

114万人

地形

    宮崎県は九州南東部に位置し、北側の大分県とは祖母山・傾山系に、西側の熊本県とは国見岳、市房山をはじめとする九州山地に、そして南側の鹿児島県とは韓国岳、高千穂峰などの霧島連山に境されている。

    県内の山林・原野面積は、総面積の76%に及び、平地は宮崎平野と都城・小林盆地に限られる。

    宮崎平野は、南北約60km、内陸側へ約30kmに広がる三角形を呈し、県庁所在地である宮崎市は、この南端に位置する。

    宮崎県の地形は、小林〜宮崎を結ぶ線により南北に大別され、北部には北東〜南西に伸びる九州山地があり、その前縁に宮崎平野が広がる。南部は前述の都城・小林盆地、霧島連山、鰐塚山地からなる。また海岸線は日向を境とし、これより北部は屈曲の多いリアス式海岸線を、南部は直線状の砂浜海岸を呈す。

参照:宮崎県の位置と地形

地質

    宮崎県の地質は、西南日本外帯に所属し、北東一南西方向に延びた地質体が、帯状に配列している。

    県の北西側は二畳紀〜ジュラ紀の秩父帯で、その南東側は県内を広く占めている白亜紀〜古第三紀の四万十帯が広く分布している。

    県北部・中部の秩父帯・四万十帯の地層を、第三紀の火山一深成複合岩体が貫いている。

    県中部から南部にかけての海岸部には、新第三紀の宮崎層群が分布し、四万十帯の地層や、第三紀の火山岩・深成岩を不整合に覆っている。

    宮崎県内には、霧島山の火山群、阿蘇火砕流、姶良火砕流、段丘堆積物などの第四紀の地質が分布している。

参照:宮崎県の地質

気象

    県内は全域で年間2,000mm以上の降水量があり、特に霧島山系・鰐塚山系は3,000mmを超える多雨地域で、四国の太平洋岸、紀伊半島の東部とともに日本の最多雨地帯になっている。

    宮崎地方気象台の記録によれば、一雨降水量が300mm以上のうち44%が梅雨、次いで台風(熱帯低気圧を含む)が30%、秋雨前線20%の順になっている。

    台風と秋雨前線によるものを合わせると50%を占め、それらが重なりあった場合に過去に大被害をもたらしており、特に注意を要する。

    県東部は湿った東風による雨が降りやすく、台風が九州のはるか南にあるときでも、その間接的な影響で、短時間の集中豪雨が発生することがある。

    近年は大型台風の来襲に見舞われており、平成17年9月3〜6日にかけての台風14号では県内の多いところで1,000mmを超す大雨を記録し、死者13名、全壊家屋1、136戸、林地被害300箇所等の甚大な被害をもたらした。

参照:宮崎県気象特性−降水量

その他特徴

地すべり分布と

特 徴

    地すべり防止区域は県内30市町村のうち18市町村の計67箇所、1,143haが指定されており、内訳は52%にあたる35箇所が県北地区、13%にあたる9箇所が県央地区、34%にあたる23箇所が県南地区となっている。

    県北地区の美郷町、諸塚村、椎葉村で24箇所、県南地区の日南市、串間市、南郷町、北郷町で21箇所が指定されており、全体の67%を占める。

    県南・県央地区で発生した地すべり地は、山腹平均傾斜が25度未満の比較的緩やかな山腹斜面で発生し、地下水位も非常に高く、地すべり末端付近は湿地化するケースも多い。

参照:宮崎県の地すべり分布

対策事業の

実施状況

 

 宮崎県内の地すべり防止区域の数は、申請中のものも含み67箇所であり、所管ごとの内訳は以下のとおりである(平成205月末)。

所 管

箇所数

面積(ha)

環境森林部所管

11

 182.91

農政水産部所管

7

 182.63

県土整備部所管

49

 778.00

合 計

67

1,143.54

「斜面防災技術」掲載号と紹介

された地すべり

Vol.35 No2.2008年11月 通巻104号:宮崎県の地すべり-環境森林部(林野庁所管)における地すべり対策について(報文)