口絵写真および地すべり概要  米国Idaho州Hagerman Valley周辺の地すべり−1
 
 
 
(撮影:榎田充哉)
  

地すべり災害の概要
 本地すべりは,1989年に発生し昨年の2005年に拡大崩落した典型的なスランプ型の地すべりである。幅は約200m,長さ約200m,滑落崖の高さが約50mの巨大なスランプである。地質は新第三紀鮮新世Idaho層群Glenns Ferry累層のシルト,砂,粘土の互層で,古アイダホ湖の湖底堆積物である。
 半乾燥地域であり移動土塊もほぼ乾燥状態にあるが,灌漑用水が一部の地層に浸透して湧水となり,植生が侵入している。そのような箇所にこのような地すべりが多発している。