都道府県名 |
福島県 |
面積 |
13,782 km2 |
人口 |
213万人 |
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地形 |
福島県の地勢図を別図に示す。 ・南北方向に優勢で、東から順に阿武隈高地、中央に奥羽山脈、西部に越後山脈の三つの山地が骨組みを作っている。これらの山脈により太平洋沿岸の浜通り、阿武隈川沿いの中通り、会津盆地や猪苗代盆地のある会津地方の三地方に分けられる。 ・浜通りは阿武隈高地と太平洋に囲まれた地域で、山地と丘陵地、段丘や主要河川沿いの小規模な谷底平野、海岸平野が発達する。 ・中通りは阿武隈川が北流する。 ・会津地方には盆地を取り囲むように山地域が広く分布し、比較的急峻な地形を形成している。 |
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地質 |
・東から大きく1.太平洋沿岸丘陵地、2.阿武隈山地、3.阿武隈川沿いの低地および丘陵地、4.奥羽山地、5.会津〜田島盆地、6.会津西部山地の6地域に区分される。 ・1.の北部の相双地域には古生層、新第三紀層が分布し、常磐地域には古第三紀層〜新第三紀層が分布する。 ・2.には深成岩および変成岩が分布する。 ・3.には先第三系岩類が広く分布し、特に南部には被圧砕花崗岩類や変成岩類からなる棚倉破砕帯があり、新第三紀層がこれらの上位に分布する。また、最南端には古生代末から中生代にかけての非変成堆積岩類が分布し、阿武隈川に沿う低地帯には新第三紀層、第四紀層が厚く発達している。 ・4.には新第三系の火山噴出岩類および新規の火山が広く分布している。 ・5.および6.にはグリーンタフを主とする新第三紀層が広く発達している。 |
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気象 |
福島県の年間降水量等分布図を別図に示す。 ・南北に走る特徴的な地形により、地域的な気候の違いが明確である。 ・平均気温は、太平洋沿岸域と各盆地域で高く、阿武隈高地、越後山脈等では低い傾向にある。 ・降水量の季節変化を見ると、脊梁山脈を挟んで東側は夏から秋にかけてピークがあり、西側は冬季と夏季に二つのピークがある。 ・会津地域は豪雪地帯であり、融雪期や霖雨期に地すべりの発生が多く、他の地域では台風や集中豪雨に起因した地すべりが多いようである。 |
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その他特徴 |
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地すべり分布と特徴 |
地すべり分布と地質を別図に示す。 ・地すべりは県下全般に分布しているが、会津地方に最も多い。 ・会津地方の地すべりは第三紀のグリーンタフ層に多い。 ・中通り南部は花崗岩の破砕帯に多い。 ・浜通りは古第三紀層に多い。 |
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対策事業の実施状況 |
所管区分 |
箇所数 |
区域面積(ha) |
平成 年現在の地すべり防止区域は左表の通りである。 森林土木課及び農地建設課における地すべり対策費の推移を別表に示す。 |
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農村振興局 |
38 |
1,733 |
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林 野 庁 |
34 |
1,178 |
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国土交通省 |
64 |
1,965 |
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合 計 |
136 |
4,876 |
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掲載号(「地すべり技術」に紹介された地すべり地) |
Vol.23,No.3(1997年3月,通巻69号) 成沢地すべり、抜土地すべり(林野庁所管) Vol.25,No.2(1998年11月,通巻74号) 中反地すべり、桧沢山地すべり、束松地すべり(農村振興局所管) Vol.27,No.1(2000年7月,通巻79号) 利田地すべり、大利地すべり、台地すべり(国土交通省所管) |
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