都道府県名 静岡県 面積 7,779km2 人口 375万人
地形

静岡県の地形は、南側では遠州灘、駿河湾、相模湾に沿った約500kmの海岸線を有している。このうち、西部地域には東西約70kmに及ぶ砂丘海岸である遠州灘があり、また中部地域には日本で最も深い湾として知られ、最深部で水深2,500mに及ぶ駿河湾がある。さらに、東部伊豆半島地域は複雑な海岸線を呈し、沿岸域はほとんど断崖で平野が少ないことが特徴的である。
一方、北側では富士山や赤石山脈など3,000m級の山々が連なっており、これらの山地に端を発する天竜川、大井川、安倍川、富士川、狩野川をはじめ、急流河川が県土を縦断しており、大量の土砂を下流部に運ぶことで河口付近に肥沃な平野を形成している。また、県西部には三方原、磐田原、牧ノ原の海抜200m程度の台地が南北に細長く展開している。
また、県東部の伊豆半島は火山地域で隆起量が大きく、河川はいずれも短く急流である。全体として北方より展開する山地やその山麓部を形成する丘陵が海岸近くまで近接している。
さらに、本県は急峻な地形と複雑な地質構造により、富士山の大沢崩れや安倍川上流の大谷崩、長野県境付近の中央構造線上の青崩峠など大規模崩壊地が分布する。(静岡県の地形)

地質

静岡県の地質構造は、日本列島の縮図と言われるほど複雑かつ多様であり、列島を代表する地質のほとんどが分布する。県中央部には南北に糸魚川―静岡構造線が縦断し、さらに県北西部には中央構造線が北東-南西方向に横断している。
地質は下位から、県西部の浜名湖北岸に位置する古生代石炭紀~ジュラ紀に形成された古生層及び変成岩類、その東-北東側には中世代白亜紀~新生代古第三紀に形成された白亜系四万十層群と呼ばれるグループが分布する。白亜系四万十層群の東-南東側には、新生代古第三紀に形成された古第三紀層、その南西側及び東側には新生代新第三紀層が帯状に分布する。さらに海岸沿いの南部は沖積層及び洪積層が分布する。
糸魚川―静岡構造線以東から伊豆半島は火山地帯になっており、富士山周辺から伊豆半島北部にかけては新生代第四紀の溶岩の上位に粘着性の小さい火山灰を主体とする火山噴出物堆積層が分布するのに対し、伊豆半島南部は新第三紀層が分布する。(静岡県の地質分布図)

気象

静岡県は遠州灘の沖合から伊豆半島にかけて暖流である黒潮が流れ、駿河湾内にも一部流入していることから、年平均気温は16℃と温暖な気候に恵まれている。
しかし、一方で日本一の標高差を持つ県でもあることから、気候的にも海岸に近い地域の海洋性気候と、標高の高い内陸部や山間部の内陸性気候とに分かれ、伊豆半島の天城山付近や富士山麓、大井川上流域では雨が多く、冬季は低温で降雪も多くなっている。特に天城山付近は日本有数の多雨地域で年間降水量は4,000mmを超える。(静岡県の年平均気温・降水分布図)

その他特徴
地すべり分布と特徴

地すべりの分布形態としては、中央構造線や笹山構造線等の大規模構造線に沿った浜松市北部や静岡市北部では岩盤破砕を素因とする「破砕帯地すべり」、その南側の旧由比町や牧の原台地周辺では風化した泥岩や凝灰岩を地質的素因とする「第三紀層地すべり」、伊豆半島南部の南伊豆町や東伊豆町では火山活動に伴う温泉作用による「火山性地すべり」に分類される。
一方、糸魚川-静岡構造線の東側から伊豆半島にかけては火山地帯となっているものの、富士山周辺から伊豆半島北部にかけては新生代第四紀の溶岩を粘着性の小さい火山灰が覆う堆積構造を呈するため、地すべりが非常に少ない地域である。(静岡県の地質と地すべり防止区域 平成21年)

対策事業の実施状況

県内の所管ごと地すべり防止区域数

林野庁 農村振興局 国土交通省 合計
箇所数 50 61 75 186
面積(ha) 1958.76 2471.29 1872.25 6302.30
H28.3.31時点
掲載号(「地すべり技術」に紹介された地すべり地) Vol.22,No.3(1996年3月,通巻66号)
由比地すべり、福用地すべり(林野庁所管)
Vol.25,No.1(1998年7月,通巻73号)
西倉沢地すべり、口坂本地すべり、中羽根地すべり(国交省所管)
Vol.36,No.3(2010年3月,通巻108号)
日坂地すべり、戸倉地すべり(農村振興局所管)
Vol.43,No.3(2016年12月,通巻128号)
代古根地すべり、御林北地すべり(林野庁)