国土交通省 所管        西名地すべり

新潟県

       


                                         
西名地すべりの全景(地すべり学会新潟支部ほか,1998

引用文献:地すべり学会新潟支部ほか(1998):新潟県の地すべり’98

地すべりの概要

1.地すべりの概要

当地区は長岡市から東南東方約20kmの北魚沼郡守門村大字西名地区に位置しており,魚野川の支流である破間川の谷沿いにある。地すべり地内は地形的に大きく二つに分けられる。西名集落を含むAブロックとその他のBブロックである。

Aブロックは,幅230m,長さ250mほどの規模で,Bブロックは幅約350m,長さ約450mの規模である。

西名集落内には,国道,人家,集水井等の構造物があり,これらの多くに軽微な変状が見られるが,最近は目立った変状はなくなっている。

  

2.地形・地質概要

当地区も含む破間川西岸域には比較的緩やかな地形が断続的に連なっており,やや規模の大きな地すべりが集中して分布する。これに対し同東岸域では急峻な地形を有しており,明瞭な違いがある。

破間川に沿って,新発田−小出構造線が北北東−南南西方向に伸びており,これを境とし,西側は新第三系・第四系から構成されるのに対し,東側は古生層や貫入岩体が分布する。西名地すべり周辺の基盤地質は,新第三紀中新世の西名層(七谷層相当)とされている。この層は主に賛成凝灰岩・凝灰角礫岩・溶岩,泥岩,及びこれらの互層等によりなる。

3.素因・誘因

(1)素因:粘土化しやすい泥岩及び緑色細粒凝灰岩を基岩に持つ。斜面上方部のキャップロック構造,

(2)誘因:地内の膨大な量の地下水。西川による斜面末端削剥


4.対策工

集水井工

地すべりの特徴

地すべり平面図

表層地質概念図

地すべり地質断面図