株式会社エスイー

質問1：山口工場では、どのような製品がつくられていますか。

回答1：

橋梁構造分野、環境防災分野、コンクリート事業分野の3つの事業分野があり、それぞれの分野の製品を製作しています。橋梁構造分野は、落橋防止装置、斜張ケーブルなど、環境防災分野はグラウンドアンカー、KIT受圧板など、コンクリート事業分野はESCONや歩道床版などです。

質問2：山口工場の沿革について教えてください。

回答2：

・1981年に株式会社エスイー（旧社名：エスイー産業株式会社）を設立し、1990年に厚木工場を設置し、その後、1994年11月に第2工場として山口工場を新設しました。1999年には生産体制を山口工場に集約しました。

・1998年には「SEEEグラウンドアンカー工法タイブルアンカーU型」の販売製作を開始し、2002年には「SEEE/KITフレーム」の販売製作を開始しました。2007年には、「グラウンドアンカー工法　スーパーフロテックアンカー」の販売製作を開始するとともに、山口工場を拡張しました。2009年には山口工場の倉庫棟を拡張するなどし、現在の山口工場となりました。

質問3：山口工場ではどのような仕事や研究をしていますか。

回答3：

各事業分野のエンジニアリングサービスとして、ゼネコン、設計会社、自治体等からの依頼を受け、現場の状況に合わせた材料の強度試験などを行っています。

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質問1：ここでつくられているアンカー材について具体的に教えて下さい。

回答1：

・PC鋼より線を購入し、7本～19本の加工したアンカー材を製作しています。コーティング（防錆剤塗布、ポチエチレン樹脂被覆）を行い、約500～600tの在庫を常時管理しています。

・注文されたアンカー材の延長にもよりますが、F20UAの10mであれば1本あたり20分程度で製作できます。

質問2：あらためて、SEEEグラウンドアンカー工法について特徴を教えてください。

回答2：

ねじ・ナット定着型で荷重調整が容易です。工場加工製品で二重防食を施していることから、品質面で長期耐久性に優れる特徴があります。さらに、工場で2m程度のドラムにPC鋼より線をフレキシブルに曲げているので、現場での施工性も非常に良いです。

質問3：アンカーの維持管理を念頭に開発された製品等はありますか。

回答3：

①SEEE荷重計：SEEEグラウンドアンカー工法用のせん断式荷重計があります。荷重調整性能に優れるナット定着方式のSEEE工法と組み合わせて使用することで、モニタリング中の荷重変化に対して残存引張力を適切に調整することが可能になり、⾧期にわたって斜面の安定性を保つことができます。

②SE-Galo：SEEE荷重計で計測した残存引張力を遠隔で監視するシステムです。無線通信機能付きデータロガーおよびWEB上の管理画面で構成されており、PCやスマートフォンで確認可能です。

質問4：その他の斜面防災に係る製品について教えて下さい。

回答4：

主な斜面防災関連製品として以下のものがあります。

①HALUパネル：表面材としてHALUパネルを使用し、地山に造成した補強材を頭部定着材で連結することで、一体化した補強土壁を構築する工法。

②MTパイプ：地下水排除工（水抜きボーリング）の効果を高めるため二重式の集水パイプ。

③U字郎：ポリエチレン製の角型U字溝。軽量かつワンタッチ方式による組立で施工性に優れており、コンクリート製では困難な、傾斜地、山間地等での施工が可能。

④BSパネル：法肩（法尻）の雑草を抑制し、道路の維持管理を容易にする工法。

質問5：特殊な事例でアンカー工を採用するようなことはありますか。

回答4：

例えば以下のような事例があります。

・水中施工（鹿児島県）

・砂防堰堤補強対策（石川県）

質問1：一般の方の工場見学はできますか。

回答1：

基本的には可能です。特に、自治体関係者や設計会社などの方が多いです。

質問2：見学で気をつけてもらうことはありますか。

回答2：

工場の案内人に従ってもらう必要があり、触れてはいけないものが多くありますので、小さなお子様はご遠慮いただくことがあります。

質問1：斜面防災対策技術協会のホームページを見たことはありますか？

回答1：

HPはよく見ています。

山口駅から車で約40分程度に位置するSEEE山口工場へお邪魔させていただきました。業務で普段設計をしているアンカーですが、その材料の現物を見る機会があまりなく、どのように製作されているのか、生産現場を見せてもらい、学びの場とすることができました。

当日の工場内では、製作の過程を順番に見せて頂き、品質管理についてのいろいろな工夫がなされていることにとても感心を覚えました。その中でも、アンカー材の破断試験を実施していただき、実際の降伏する荷重状況や、アンカー材の破断の断面を見ることができ、アンカー材への荷重のかかり方が具体的にイメージすることができるようになりました。今回は時間の都合もあったため、他にもいろいろと気になるところを見聞きできませんでしたので、また訪問をしたいと思っています。

当日、工場案内や説明をして頂いた、生産本部山口工場の皆様、営業本部の皆様には丁寧に対応いただき、大変感謝いたします。

（文責：T.Y）

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